先週末は、「禅とマインドフルネスーレジリエンスを高める心の整え方」という講座に参加しました。
講師は、川野泰周先生。精神科の医師であり、臨済宗の住職でもある方で、医学的な観点と禅の観点と両面からのマインドフルネスの説明が、非常に納得感がありました。
ちなみに、当日は次男と一緒に会場へ行き、別室でシッターさんと一緒に過ごしてもらいました。
以下、学んだことメモ。
マインドフルネスとは
マインドフルネスは、日本の禅を起源とするもので、海外で発展して逆輸入で入ってきて、最近ブームにもなっている。
本来、人間が持っている健やかに生きるための智慧で、個人のストレスへの対応力を向上させるためのスキルとして近年その効果が科学的に検証されてきている
なぜマインドフルネスがストレスに効果があるのか
脳科学的には、マインドフルネスによって、鳥皮質が活性化するセイリエンスネットワークという状態になることが証明されている
【セイリエンスネットワークとは】
・身体感覚、自己関連認知、外界からの刺激の中から適切な行動に導くために最も関連性の高い刺激を識別する
・感情や欲動の中枢である大脳辺縁系と密な連絡システムを有する
・共感性の中枢であるという研究報告も多くある
・抑うつ状態などのときに活性化している脳の状態(デフォルトモードネットワーク)と、目標に向かって計画、意思決定、集中するときに活動している脳の状態(セントラルエグゼクティブネットワーク)という脳の状態を切り替える
マインドフルネスが効果があるのは、以下のような機構によるものである。
- 「メタ認知」によって、現実に対する異なるとらえかたを促すことで、抑うつにつながるネガティブな思考を変える気付きを得る
- ネガティブな思考の反芻を中断させる
- 心ここにあらずの状態で心がさまようことをストップさせ、集中力や想像的思考、明晰な思考が促進される
マインドフルネス瞑想のポイント
・呼吸に意識を向け、呼吸を観察する
・雑念がわいたときは、ラべリングによって脱意味化をして意識を呼吸に戻す
・うまくできないなどでネガティブな認知が生じることも多いが、そういう思考が生じたことを受容し、雑念の1つとしてラべリング→呼吸に戻り瞑想を継続することが大事
マインドフルネスで自分への慈しみの心を育み、他者への思いやりの気持ちを育む
自分自身を受容することは、レジリエンスを高めるだけでなく、他者への思いやりの前提ともなる。
失敗したり、自分の欠点に気づいたときに、「自分が感じている苦しみ」に気づくことがセルフコンパッション(自分への慈しみの念)を持つきっかけとなる。
講師の川野先生は、精神科医であり、禅寺の住職でもある方なので、禅の教えや考え方を交え、逆輸入で入ってきたマインドフルネスのさらなる発展の可能性を感じました。
また、海外では、学校でもマインドフルネスの導入が進んでおり、効果も検証されているという紹介もあり、日本でも子供のときからマインドフルネスが身近なものとして一般的になるとよいなと思いました。
マインドフルネス、今まで言葉は知っているという程度だったのですが、そのすごさの真髄に少し触れられたような気がします。
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